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医歯薬の医師の「残業問題」

6月 16th, 2014

社会一般の常識として一日の労働時間は8時間とされ、一週間で40時間とされています。それを越えた労働時間は、時間外手当の付く残業か時間外労働ということになり労基で決められた時間外手当なり、残業手当なりが支給されるのが常識です。しかし、これが普通に守られていないことの方が多く、残業手当も時間外手当ももらえない「サービス残業」なるものが発生しており、大きな問題となっています。自分で調べたりテレビで報道されていたりネットでも調べられた方などが多く、どうしてそうなるのかが分かってきました。
毎日の仕事が忙しく、昼休みも仕事しながらご飯を食べるような職場で終業時間になり自分の仕事も終われば帰りたいのが普通ですが、それからがまた一仕事あるのです。だれも望まない残業を強いられ、残業代が給与に含まれているとなると毎日2時間残業をすれば、通常の労働時間40時間+残業10時間となります。2時間で終わればいいのですが、終わらない場合には3時間になる時もあり、私達は考えてみれば働くだけ損をしているのです。
これと同じことが、医歯薬の医師に発生している訳です。さらに信じられない事実は、労基法では週に40時間を超えて労働させてはならないと定めていますが、使用者側が労働者と協定を結び、労基署の許可があればこれを超えて労働させることができる“36(さぶろく)協定”なるものが存在するのです。労働省は使用者側に対し36協定を結ぶ際、「残業時間が月に45時間、年間で360時間を超えないように」と告示を出しているのですが、これに法的拘束力があるわけではないので、考えられない時間を認めた36協定が結ばれていることもあるのです。
こうした事で、過労死や精神的に追い込まれた自殺も起こっているのです。宿日直や労働時間外の病院からの呼び出しの電話、これにより日夜精神的緊張を強いられ気持ちが休まる時がない状況を、もっと真剣に考えるべきなのです。医者も人の子、人間ですから病気もします。重度の過労で精神的に不安定にもなります。最近は女性の医師も増えていますが、出産や育児などを経験する女性にとって、残業や過度の労働時間は大きな問題です。
この問題は医歯薬だけでなく、これからの日本の大きなお荷物にならないよう真剣に取り組むべき問題だと考えます。